COS

COSって何？どこのブランド？

COSは、2007年にロンドンで誕生したH&Mグループの世界的なアパレル企業が立ち上げたファッションブランドです。

読み方は「コス」で、「Collection of Style」の略称となっています。

日本ではまだまだ知名度が低いですが、洋服好きの一部には熱心なファンもおり、手頃な価格で優れた品質のアイテムが手に入るため、個人的にもおすすめのブランドです。

H&Mグループは、ユニクロなどと同様にファストファッションブランドとして有名ですが、COSはハイエンドの位置付けで、価格帯も高く、より洗練された層に向けてメンズ・レディース・キッズのアイテムを提供しています。

簡単に言えば、ユニクロでいう「ユニクロU」に相当するブランドです。

大規模な生産体制を活かし、ファストファッションで培ったノウハウを生かすことで、カシミアやスーピマコットンなどの高品質素材を使ったアイテムを手頃な価格で提供するのが、最大の特徴です。

ブランド名は「Collection of style」の略であり、内製のデザイナーとバイヤーが中心となって展開しています。

デザインのテイストは、「タイムレス」をコンセプトに掲げ、時代に左右されないシンプルで長く使えるアイテムが主流です。

さらに、様々なアーティストとのコラボレーションや店舗イベント、インスタレーションを通じて、アートや建築物がデザインのインスピレーション源になっているのも特徴です。

COSについて
タイムレスでモダンなCOSのコレクションは、シーズンを越えて楽しめるものです。これを可能にしているのが、さまざまなコラボレーションに基づいた私たちの取組みです。

私たちのコレクション | シーズンを越えて楽しめる服

私たちのデザイン哲学、それは、モダンで高い機能性を持つ、研ぎ澄まされたデザインを追求すること。私たちは、トレンドを追うよりも、長く着てもらえる服であることを重視しています。

アトリエで大切にしているのは、何をおいても職人技。私たちが作る服はすべて、タイムレスで長持ちするものばかりです。

コレクション全体を貫くテーマから、カフスの繊細な作りに至るまで、細部へのこだわりこそが、一見ひかえめな服の数々に統一感を与えているのです。本質があってこそのスタイル、機能を伴ってこそのシルエットなのです。
引用元：https://career.cos.com/coscareer/ja_jp/about-cos.html

H&Mは、ユニクロやスペインのZARAと並ぶファストファッションの代表的ブランドとして知られています。その中でも、多くの専属デザイナーがトレンドを追い、それをカジュアルに表現することで人気を博してきました。

デザイン性と低価格の組み合わせが、H&Mを巨大な大量生産ブランドに成長させましたが、COSの創設はこの流れに危機感を抱いた結果とも言えます。

COSの戦略は、H&Mのようにトレンドを捉えて大量生産するのではなく、異なるアプローチをとっています。

しかし、COSもH&M本体に負けず劣らず、デザインや品質を考えると優れたコストパフォーマンスを持っており、これが洋服好きの一部に支持される理由となっています。

COSの特徴（デザイン・サイズ感など）

これまでに述べてきたように、「COS」はH&Mグループの高級ラインです。

最大の特徴である「コストパフォーマンス」と共に、デザインなどの特長を見ていきましょう。

優れたコストパフォーマンス

COSの最も魅力的な点は、その高いコストパフォーマンスです。

カシミアやスーピマコットンなどの高級素材を使用したアイテムを、他のブランドでは得がたい価格で提供しています。

なぜそんなにお得なのかと言うと、COSの生産背景が通常のブランドとは大きく異なるからです。

当然ですが、アイテムを大量に生産すればするほど、1つあたりの単価が下がります。

大量生産や資本の規模が大きければ、高級素材のコストも低く抑えることができます。

COSは、この生産規模の論理を活かすことで、高品質なアイテムをお得に提供しています。

ユニクロUと同じシステム

母体である「H&M」という世界第2位の売り上げを誇る巨大な規模の生産基盤を活用して、高品質なアイテムをお得な価格で提供できるのです。

これが、ファストファッションブランドが高級ラインを展開する際の最大のメリットです。

「高品質なアイテムが手頃な価格で手に入る」

これはユニクロUで実感した人も多いでしょう。

このユニクロUと同じシステムが、実はH&Mにも存在し、それが今回紹介している「COS」なのです。

この品質の高いアイテムがこの価格で手に入るブランドは他に類を見ません。そのため、COSは非常に優れたコストパフォーマンスを誇るブランドと言えるでしょう。

タイムレスなデザイン

後で詳しく説明しますが、COSはサステイナビリティ（持続可能性）を重視しており、一過性のトレンドではなく、長く着られるベーシックでシンプルなデザインが特徴です。

実際のアイテムを見ると、確かにシンプルなデザインが中心ですが、程よくデザインが効いたアイテムも展開されています。

普段着であっても、上質な素材感や美しいシルエット、ヨーロッパらしい色使いがあり、着心地が良く差別化できるアイテムが多い印象です。

定番アイテムもただシンプルなだけではなく、デザイナーの工夫が見られますので、ユニクロの通常ラインや無印よりもファッショナブルに見せることができます。

ただし、ベーシックでシンプルであるが故に、デザインやシルエットがトレンドに追随していないという側面もあります。

デザインには工夫がありますが、トレンドライクではなく、現代のビッグサイズやリラックスしたサイズ感とは異なるため、トレンドを重視する人にはやや難しいかもしれません。

サスティナビリティを重視したアイテム

COSはサステイナビリティ（持続可能性）を重視するブランドです。

さきほど述べたように、流行に左右されない「タイムレスなデザイン」はその一環ですが、それ以外にも、自然素材や独自のリサイクル合成繊維など、服の素材に関する取り組みが目立ちます。

さらに、COSは独自のサステイナビリティに関する目標を設定し、ビジネス倫理基準と達成度を公表することで、常に自己点検を行っています。

このように、COSは製品を作る地域の人々やコミュニティに対する責任を重視しています。

ファッションにおいてトレンドは重要ですが、ファッションは時代の変化に敏感であり、大量生産や大量消費への懸念はますます高まっています。そのため、サステイナビリティなど、時代や環境に配慮した取り組みは他のアパレルメーカーにも広がるでしょう。

COSの価格帯

これまでに説明した通り、COSの最も特徴的な点は、優れたコストパフォーマンスです。

H&Mのハイエンドラインとして位置づけられていますが、価格設定はH&Mよりもわずかに高めに抑えられています。

ユニクロの「ユニクロU」のように、高品質のアイテムを手ごろな価格で提供しているイメージです。

▼オンラインショップを参考にした価格帯は以下の通りです。
・Tシャツ、カットソー：約4,000円〜
・シャツ、ブラウス：約7,000円〜
・パンツ：約7,000円〜
・パーカー、スウェット：約8,000円〜
・ニット、セーター：9,000円〜
・ブルゾン：約14,000円〜
・ジャケット：約14,000円〜
・コート：約22,000円〜

中心となる価格帯は約8,000円から1.5万円くらいであり、ジャケットやコートなどの高価なアイテムも2万円前後です。

ただし、COSのアイテムは価格帯が幅広く、特にTシャツは2,000円前後から1万円程度まで幅広いです。

クオリティもアイテムによって異なりますので、商品を選ぶ際には使用されている素材などに注意することをお勧めします。